心の正体
心は絶えず求める。ひとところに落ち着くことはない。何かを手に入れても、また別なものを欲しがる。
若い頃は自分の欲深さに悩んだ。まるで餓鬼じゃないかと。しかし、年を取り、それを受け入れられるようになった。
心は酸素がなければ酸素を求める。水がなければ水を求める。食物がなければ食物を求める。それは自分の命を守るために働く自然の要求なのだ。
しかし、そこにも節度とバランスが必要。ないものを求めるのは良い。だが、あるのに求めるのは自然の理に反する。それは単なる欲望に過ぎないから。
欲望の欲は、谷が欠けると書く。谷=マイナスはいらなくて、山=プラスばかりを望むのが欲望。
しかし、自然界は山と谷の両方があって成り立つ。それを山ばかり望むと、当然自然の理に反する。
心が苦しくなるのは、無理な望みを持つからだ。苦しくなったら自らに問いかけよう、山ばかりを求めていないか。
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