太陽が健康をつくる
太陽がまぶしく、気持ちの良い季節になってきました。
外へ出て歩けば、お日様の光が美しい花々を明るく照らし、いつのまにかこちらも明るく清々しい気持ちになってしまいます。
紫外線の害が叫ばれる中、できるだけ太陽の光を遠ざけようとする人もいます。しかし、本当に太陽の光は私たちにとって有害きわまりないものなのでしょうか?
もちろん、過度の日光を浴びることに問題があるのは私も否定しませんが、この地球上に存在する生命は、もとはと言えば、太陽と水が存在することにより誕生したものではありませんか。
今回は、そんな「太陽」について考察してみたいと思います。
太陽はさまざまなカタチで、私たちの暮らしに影響を与えます。
例えば、絶えず重苦しくスモッグがたれ込めるような、太陽の光が十分届かない都市に暮らしている人たちは、そうした日照率の低い曇った光の影響で中間色やグレイがかった色を好むようになります。
フィンランドや、デンマーク、スウェーデンなど北欧の人たちの創り出すデザインなんかは、そんな傾向がありますよね。
私の知人で、自宅で仕事をしている人物がいるのですが、太陽の光が差し込む窓さえブラインドを下ろし、蛍光灯の下で作業を行う彼のアトリエは、やはり原色のないグレイを混ぜたような中間色中心のインテリアカラーで占められています。
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そうした太陽の光の影響は、色の好みのみならず、カラダへも影響を与えます。
北極に暮らすイヌイットの人たち。彼らの生活にまつわるこんな話があります。
●イヌイットの家族
http://indianspictures.blogspot.jp/2013/02/life-and-culture-of-eskimo-revealed-in.html
イヌイットの女性たちは、北極圏の6ヶ月も続く長い夜を通じて、生理が止まり、男性たちは、これまた都合の良いことに性的な欲求が止まるといいます。
彼らの社会では、「セックス」のことを「笑う」と表現しますが、闇と氷に閉ざされた一年の半分の長い夜は男も女も「笑う」ことはないわけです。
太陽光線が不足する冬の期間は、特定の動物たちは冬眠してしまいますが、これなども人間の性的欲求の冬眠状態といえます。
アラスカから北極圏のベーリング海にかけて旅行したある方のお話で、イヌイットの村についた時に、子供たちにおみやげとしてクレヨンをくばったそうなのですが、これが日本の子供なら真っ先に好むのが「赤色」らしいのですが、イヌイットの子供たちが、むさぼるように取り合いになったのがなんと「緑色」のクレヨンだったそうです。
太陽の光の少ない雪と氷に閉ざされた地域では植物も皆無で、きっと彼らが緑色を欲したのもそうした植物への渇望によるものなのかも知れません。
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人間はモノを見るためにも、カラダを健康に養うためにも太陽を必要としています。
私たちの目の網膜は、実は視覚に関係のない神経末端をも含んでいます。それは、日の光に反応して酵素やホルモンなどカラダにとって必要な物質の分泌を促進したり、抑制したりしています。
つまりは、目はモノを見るのみならず、カラダの成長や性欲をはじめとする生殖活動、そして外界に対する生体の保護なども行っていることになります。
イギリスの看護婦ナイチンゲールは、日光が健康に重要であるとして、患者の病室に日光を入れるように奨励しました。ナイチンゲールの生まれ故郷イタリアにも、「太陽の入ってこないところに、医者が入ってくる」ということわざがあります。
●ナイチンゲール(1820−1910)
現代の科学はナイチンゲールの主張が正しかったことを証明しました。
目から入ってくる太陽光線が、視力のためだけでなく、脳の下垂体、松果体の働きや、視床下部一帯の働きを刺激していることがわかったのです。
これらの器官は、内分泌系およびホルモンの生成をコントロールしている大切な場所であり、「老化」とも密接に関係しています。
すべての老化現象は、いくつかの内分泌腺の衰弱からくる症状と結びついています。人間は老化がすすむにつれて内分泌腺が萎縮して消耗するのです。
ところが、適度な日光と紫外線を浴びることによって、これら内分泌腺の萎縮が抑えられ、容姿は健康的に若返り、太った人は体重が減少し、逆にやせている人は体重が増えます。これらは、内分泌腺が活発化したことの表れです。
色彩研究者として知られる J.N.オットは、偶然にも自分の体験から、ある発見をしました。
彼は長い間、関節炎の痛みに苦しんでいました。杖では歩くことはできたのですが、医者は歩行用の副え木をすすめました。
しかし、あることをきっかけに彼は関節炎の痛みと杖から解放されることとなるのです。
彼が暮らし始めたフロリダで、最初、彼は明るい日差しから目を守るため、慎重にサングラスをかけて太陽を吸収し、浜辺で数時間過ごすのが常でした。しかし、それでは彼の関節炎の痛みに何の変化も現れませんでした。
ところがある日、彼は自分のサングラスを壊してしまいました。その数日後、彼は劇的な変化を体験します。
仕方なくサングラスなしで、そのまま戸外で長時間を過ごしたところ、彼は自分の関節炎の痛みがずいぶんと楽になっていることにふと気がつきました。その喜びは例えようもないほどだったと言います。
それはきっと太陽の光のおかげであるに違いないと確信した彼は、その日からきまった時間、サングラスをかけずに戸外で過ごすことにしました。
すると、しばらくして、彼は関節炎の痛みから解放されて杖も要らなくなり、視力も回復し、おまけに喉頭炎にも風邪にも罹らなくなりました。
そして、この方法を友人たちに告げると、友人たちからは、「歯茎の出血が治った」「かつ液嚢炎症が良くなった」など、嬉しい報告が次々に届きました。
私は治療家を職業としていますが、以前、プロ野球の世界に詳しいあるクライアントさんから聴いた話があります。プロ野球選手の多くはご自身の体調管理のため、様々な健康器具を購入し日頃からケアに務められていますが、その中で「太陽光線」を取り入れて、健康増進をはかっていらっしゃる方が多いというのです。
しかし、太陽光線といっても、選手の方たちは一年中外で日光浴するわけにもいきません。そこで、「太陽灯」を使っているというのです。太陽灯とは、+端子と−端子にセットされた2本の炭素棒をスパークさせて太陽光線に含まれるものと同じ波長の光線を人工的に創り出し、直接皮膚に照射する健康器具で、戦前からあり、国民の健康増進に役立ってきたものです。
実は、私の治療院でも長年愛用してクライアントさんたちにご好評を頂いています。これを何に使うかというと、骨折されたクライアントに照射することで治癒までの期間がかなり短縮されるのです。また、冬場の日の短い期間に発症したうつ病にも改善効果があります。
前述したプロ野球の世界に詳しいクライアントさんが、うちの治療院にある太陽灯を見た時に、「ああ、これ○○選手や○○選手の自宅で見たことがある」と言って教えて下さったのでした。
ちなみにプロ野球の選手ともなると、この太陽灯を3、4台一気に購入されて、ご自身が裸になって、全方向から同時に光を当てられるのだそうです。やはりずいぶん贅沢な使い方をされているようです。
その方の話だと、疲労回復が早まったり、けがした部位の治癒が早まることを選手の方々は体験的に知っておられるようです。
・・・いかがでしたか?
太陽の光が私たち人間の健康にとってどれほど大切なものであるかがご理解頂けたでしょうか。
あまり紫外線の害ばかりにとらわれず、たまには外出してお日様の光をカラダに浴びてみませんか。きっとポカポカした温かな光に、原始生命体だった頃の生きものとしての記憶が甦ってくるかも知れません。あの岡本太郎・作『太陽の塔』のような奔放さをもって・・・
★戦前からある光線療法のロングセラー「太陽灯」。日常の健康増進に効果を発揮する一生ものの健康器具です。
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