父の死に触れて〜生きることの意味とは?


去る12月12日、父が急逝いたしました。

その日は、デイサービスの若い女性が実家に来られて、父は談笑しながら血圧を測ってもらっていたのですが、急に具合が悪くなり、その方の腕の中で息を引き取りました。まるで聖母に抱かれたみどりごのような状態で亡くなった父。女性が大好きだった彼は、きっとタイミングを狙って逝ったんだと思います。享年76歳でした。

葬儀は父の遺志により、家族のみにて密葬で執り行ったのですが、生前親しくしていただいた何人かの方から「何か形に残る会を企画して欲しい」とのお声をいただいて、先週23日天皇誕生日に斎場を借りて「お別れの会」を行いました。

当日は大勢の方にご会葬いただき、過分なる御香料、御供花、御供物賜りましたこと、また父が生前ご厚誼賜りましたこととあわせ深く感謝申し上げます。

■食で良くなり、また悪くもなり

76歳という年齢は、この世的に見ればまだ若いと言えるかもしれません。しかし、父自身は、十分生きたいように生き、やりたいことをやって来られた76年間だったと思います。

父は42歳の時、すい臓がんに罹患し、それをマクロビオティックの玄米正食とサプリメントで完治させました。闘病には1年ほどを費やしましたが、そこでかかった心身への負荷は決して少なくなかったと思います。

にも関わらず、元々が貧しい農家の出身で人一倍食いしん坊で美食家だったため、治癒してからもご馳走に目がくらみ、食生活が乱れて体調を崩しては、また厳格な玄米食に戻すということを何度も何度も繰り返しておりました。その結果、晩年は目や耳が悪くなってデイサービスを利用していました。周囲とのコミュニケーションがうまく取れないことは彼にとって一番のストレスであったと思います。

身体に良いことは知っていても、それを自身が完璧に実践できるかということになると、なかなか一致させるのは難しい。父もそうでしたし、私自身もやはりそうであります。

けれども、父の食事指導によって体質が改善したり、難病を克服した方も多くあり、父の息子というだけで私が感謝されて困惑することもありました。

随分と多くの方から喜ばれ感謝された人生であったと思います。今、こうして私がこの世に存在できるのも、知恵の木があるのも、父がいて、マクロビオティックと出会ったおかげです。

■母親の健康改善が交際のきっかけに

父は学生時代、ある女学生に恋をしました。しかし、その女学生は早くに父親を亡くし、母親が女手一つで娘を育てなければならなかったため、非常にしつけの厳しい家庭で育てられました。

父が交際を申し込み、プロポーズしたところ、彼女の母親が猛烈に反対しました。その頃の父はただ漠然と芸術家になりたいという夢を持つ将来が定まらぬ青年でした。父は何度も何度も断られました。

それでも、女学生と結婚したいと強く望んだ父は、女学生の母親の心臓が弱く血圧が高いという事実を耳にして狂喜乱舞しました。そして毎日のように彼女の家へと通い、病める母親に玄米正食を中心としたマクロビオティックの食事法を指導し始めたのです。

はたして数ヶ月後、何が起こったでしょう?

女学生の母親の血圧は安定し、薬を用いずとも以前より心臓を気にせず元気に日常生活が送れるようになったのです。父は大変感謝され、女学生の母親から一目置かれるようになり、その後、晴れて結婚を許されたのです。ちなみに高血圧を改善した母親は101歳まで長生きし、安倍総理からお祝いの表彰状を送られました。

もともと父が少年時代、父親が難治性の心臓病で医師から匙を投げられたのをマクロビオティックの食事法で改善し、心臓病の治療法について詳しかったのが功をそうしました。

その結果、父と女学生は結ばれ、二人の間に生まれたのがこの私です。なので、私自身はマクロビオティックの申し子と言えます(笑)。

■2018年は変わり目の年となる

父が亡くなってすぐに葬儀やお別れの会の準備をしなければならなかったため、悲しみに浸っているいとまもありませんでしたが、大晦日の今日、実家の掃除を終えてふと一息ついた時、いつもの仕事場に父がいないという事実がリアルに感じられ、しみじみと寂しさが湧き起こって参りました。

お別れの会では、急遽、私がプロフィールがわりに父の生涯を物語風にまとめ、DVDを作って上映しました。当日ご覧くださった方には喜んでいただけたようです。このブログの最後に添付していますので、生前の父をご存知の方はご覧いただけたらと思います。なお、映像は個人情報を一部含むため、数日後は削除させていただきますのでご了承ください。

父のこともあり、気持ちがのらずしばらくお休みしていたブログですが、来年はもっと精力的に記事を書いていきたいと思っています。今、自分の中で、父の死をきっかけに、健康はもとより、「生きることの意味」、そして「老い」というテーマがとても強く意識されます。肉体について、魂について、様々な考えが次々と心にめぐって参ります。私が思うところをこれから文章にして発信できたらと思います。

来年はこの国の年号も変わります。私たちのカフェもおかげさまで来年オープン15周年目を迎えます。色々な分野でまさに変わり目にあることを感じる今、父の遺志を継ぎ、次の時代を見据えて新しい活動ができたらと考えています。

過ぎ行く2017年、そしてやがて来る2018年。

今年、ご縁のあった全ての方に心よりお礼申し上げます。本当に一年間お世話になりました。

どうか皆さんお一人お一人のこれから始まる未来が、喜びと祝福にあふれたものとなりますように!どうぞ良いお年をお迎えください。

●父のお別れ会で上映したDVD『祈る人〜宮本邦雄物語』

⭐️ いかに生きるかと同じくらい、いかに死ぬかが実はとても大切。死をどう見つめ、いかに受け入れるか?ここにこそ、その人の人生の価値が凝縮する。死は恐怖ではない、失敗ではない、終焉ではない。死のもつ新たな一面がきっと見つかるはず。

死すべき定め――死にゆく人に何ができるか

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投稿者プロフィール

noahnoah
noahnoah
治療家。マクロビオティック指導家。導引研究家。子供の頃から「生きる」ことの不思議に興味を持つ。20代で放浪の旅に出たインドで九死に一生を得る体験をする。以来、宇宙と生命の繋がりについて考えるようになる。現在、モノを書くことを通じて宇宙生命の神秘に近づこうと奮闘中!
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