魔法の呪文


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ふだん、何気なく私たちが使っている「宇宙」という言葉。

でも、いつ頃、どこで生まれた言葉だと思いますか?

 

昔、調べてみたことがあるんです。

そしたら、世界には様々な「宇宙」の呼び名があることがわかりました。

 

古代ギリシアの人々は、夜空の星を眺めて、その秩序ある美しさに深く感動し、

これを、Cosmosと名づけました。

コスモスはギリシア語を語源とする宇宙です。

 

この言葉には、「宇宙」のほかに、「美」、「秩序」、

「調和のとれた完全体系」という意味も含まれます。

 

一方、ラテン世界の人々は、周期的に繰り返す惑星や星星の運行を見て、

そこに連続性を読み取り、これを、Universeと名づけました。

ユニバースはラテン語を語源とする宇宙です。

 

Uniは、「ひとつ」という意味、Verseは、「戻る」という意味。

「ひとつに戻る」とか「普遍的なもの」「変わらぬもの」というニュアンスを含んでいます。

 

ちなみに、宇宙開発などに使われるSpaceという言葉は、

大気圏外の空間をさす時に使われる宇宙です。

 

では、日本人である私たちが使っている「宇宙」は、いったいどこで生まれたのでしょう?

実は、2000年以上も昔に中国で生まれた言葉なのです。

 

中国の漢の時代に、淮南(わいなん)地方を治めた王様がいたんです。

その名を淮南王といいました。

王様はたいそう学問が好きで、彼のもとには全国から学者や文化人が集まってきて、

それぞれの見聞きしたことを王様に伝えたんです。

 

なので、王様のまわりは知の宝庫。

王様はこれらの知識を「淮南子」(えなんじ)という一冊の書物にまとめました。

この内容はとてもバラエティーに富んでいます。

 

老子、荘子、孔子の教えから、兵法、政治や経済、神話伝説、天文まで、

様々なことが網羅されているのです。

 

そして、この書の中に、人類史上初めて、「宇宙」という言葉が登場するのです!

バンザーイ!!

 

さて、この淮南子には、こう記されています。

「往古来今謂之宙、四方上下謂之宇」

 

日本語で読み下すと、

「往古来今(おうこらいこん)これ宙という、四方上下(しほうじょうげ)これ宇という」

 

「往古来今」とは、過去と未来、すなわち「時間」を表します。

そして、「四方上下」とは、「東西南北、天地」すなわち「空間」を表します。

 

つまりは、すべての時間と空間を含んだものが「宇宙」であると言っているわけです。

私は東洋人の感性の鋭さに感動を覚えました。

西洋にはなかった「時間」の概念がこの宇宙という言葉には含まれているからです。

 

現在の宇宙物理学でも、宇宙を語る上で、「時間」の概念は必要不可欠なものとなっています。

すべての時間と空間を含んだものが宇宙だとするならば、この大きな宇宙の中に、まさにすべてが含まれます。

星々のみならず、あなたも、私も、大好きなあの人も、憎いあん畜生も、

それから動物も、植物も、鉱物も、過去も、現在も、未来も・・・すべて。

 

だから、みんな「宇宙兄弟」。戦争することがいかに愚かなことか。

 

人生において、何かうまくことが進まなかった時、人知れず寂しさを感じた時、

私は深呼吸をした後、声に出してこう呟いてみるんです。

 

「宇宙・・・」

 

そこには、目に見える天体や木々の色のみならず、

水も空気も、あの人も、そして私も、すべてが含まれてしまいます。

 

私は一人じゃない。いつも宇宙とともにあるのだ。

それに気づくだけで、この宇宙を生み出した根源とつながり、

沢山のエネルギーがカラダの底から湧いてくるのです。

 

2000年の時を超えて、古代人の智慧がこだまするこの「宇宙」という言葉を

私は大切にしています。

 

皆さんも時々、「宇宙」と声に出して呟いてみて下さい。

きっと、元気が出てきますよ。

ただし、くれぐれも人目につかないところで、ね。

 

 


noahnoah

治療家。マクロビオティック指導家。導引研究家。子供の頃から「生きる」ことの不思議に興味を持つ。20代で放浪の旅に出たインドで九死に一生を得る体験をする。以来、宇宙と生命の繋がりについて考えるようになる。現在、モノを書くことを通じて宇宙生命の神秘に近づこうと奮闘中!

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