呼吸はいのちの出入り口


Breathe-Deeply

 

世界の多くの文化において、「呼吸」を意味する言葉は、そのまま広い意味でのいのち」を意味する場合があります。

例えば、サンスクリット語の「アートマン」「プラーナ」、ギリシア語の「プシュケー」、ラテン語の「アニマ」「スピリトゥス」など数えあげればきりがないくらいです。

日本語では、「息(いき)」はそのまま「生き」に通じています。ちなみに古代日本語では、呼吸のことを「し」ともいいました。「し」がなくなること、「いき」が止まってしまうことを「死ぬ」というわけなのです。

古代日本では、生命霊のことを「ひ」と呼び、「ひ」がとどまるところが「ひと」=人となったのです。

 

■現代人と古代人・いのちの解釈の違い■

先に「広い意味でのいのち」といいましたけれど、私たち現代人が一般に考える「いのち」は、生物学や医学がベースになっている狭い意味での「生命」です。

狭い意味での生命とは、生物の個体の生理活動を支える根源的なエネルギーのことを指しています。現代の化学がいのちのしくみを理解しようという時には、個体のカラダをアミノ酸やDNAなどの小さな構成要素に分けて分析し、そのふるまいを観察し、仮説を立てていくという方法をとります。

しかし、その方法は、「わたし」という存在をこのカラダの皮膚の内側に閉じ込め、皮膚の外側にある自然や宇宙から切り離して考えるクセをつくり出してしまいます。また、死んだら無になるという恐怖感を助長し、死というものを極度に恐れて忌み嫌う態度の原因にもなっています。

しかし、古代人たちが観察していた「いのち」は、それらとは異なり、個体の物質的な側面のみに限られたものではありませんでした。

「プシュケー」「サイコロジー(心理学)」「スピリトゥス」「スピリット(精神)」の語源となったように、いのちとは、「生きたからだ」でもあり、「生きたこころ」でもあり、「霊魂」でもあって、それらの3つは、分ちがたく結ばれ合ったひとつの有機的な存在として捉えたのです。

「プシュケー」「スピリトゥス」ももとをただせば「呼吸」であり、さらには「空気」であり、それは空気の流れでもある「風」でもあるのです。

 

■ハイとは宇宙との一体感■

 

この宇宙が「風」を循環させている。「気」が循環しているといっても良いでしょう。その宇宙に循環しているエネルギーを体内に取り込んで循環させ、また宇宙へと吐き出す。それが「呼吸」なのです。

吐き出す時には、自分の中にたまっていた否定的なもの、いわゆる「邪気」と呼ばれるものをきれいさっぱり吐き出すと、自然に宇宙の清新な風が入ってくる。これが「呼吸」なのです。

呼吸によって自分の中に宇宙を取り込み、しだいに宇宙と一体になっていく。自分が宇宙から生まれ、宇宙に旅する存在であることを思い出す。

その時、人は「ハイ」を感じます。

ハイになっている時、自分という存在は、この皮膚の内側にはとどまっていません。内側と外側、自分と他者というものの境界線が非常にあいまいになっています。

何かのきっかけがあって、いのちを小さなカラダの中に限定していたタガが外れて硬直した自我がゆるみ、広い意味でのいのちがいきいきと息づく時、人はハイを感じるのです。

その時、自分という存在が「からだ」「こころ」「環境」の間に引いていた境界線が消え、その結果、宇宙との一体感を味わうことができるのです。

その時の「わたし」の意識は、宇宙大に広がっている意識なのです。

呼吸はそうしたことを思い出させてくれる有効なツールとなります。東洋のさまざまな行法がいずれも呼吸法を重要視するのはそういう理由があるからなのです。

私も過去に色々な呼吸法を学び、活用してきました。

私にとって呼吸法は、意識の覚醒と充実した健康をもたらし、いきいきとした毎日をおくる上で欠かすことのできないものです。本ブログでもそうした呼吸法の具体的な方法について、「呼吸のレッスン」というテーマでお伝えできたらと思っています。

今回は、タイトルにした大切な事実、「呼吸はいのちの出入り口」を頭の片隅に置いておいて頂きたいと思います。

 

 

 

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noahnoah

治療家。マクロビオティック指導家。導引研究家。子供の頃から「生きる」ことの不思議に興味を持つ。20代で放浪の旅に出たインドで九死に一生を得る体験をする。以来、宇宙と生命の繋がりについて考えるようになる。現在、モノを書くことを通じて宇宙生命の神秘に近づこうと奮闘中!

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