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あるヨギの教え②

あるヨギの教え②

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・・・あるヨギの教え①からの続きです。

 

数日後、再び通りでばったり例のヨガの行者に出会いました。実は先日の話にはまだ続きがあるというのです。そして、その続きこそが最も重要で、それを聞かずして霊的進化を体験することはおそらく不可能であろうと、彼は真剣なまなざしで私に訴えました。

 

「続きが聞きたいか?」

 

「はい・・・」

 

「じゃあ、カレーおごって」

 

私は、再びカレーをおごらされるはめになった自分の運命を呪いました。

しかし、続きが知りたかったので感情を押し殺し、彼がほうれん草カレーを平らげるのをひたすら待ちました。すっかり食べ終わった彼は、やがてゆっくりと、こう語り始めました。

 

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■ヨギが教えてくれたこと■

 

・・・昔、ある村の長老が聖者を招いて、村人たちに神様や真理の話をしてもらおうと考えた。招かれた聖者は村人たちに向かって「私が何を話そうとしているか知っていますか」と尋ねた。

 

村人たちは、神様や真理の話を聞けると長老から聞いていたので「知っています」と答えると聖者は「私が話すことを知っているなら、もう何も話す必要はない」と言って帰ってしまった。

 

残念がった長老は、再び聖者に村に来てくれるよう頼んだ。そして村人たちには、もし聖者が同じ質問をしたなら「知りません」と答えるように打ち合わせておいた。

 

さて、村にやって来た聖者は再び「私が何を話そうとしているか知っていますか」と尋ね、村人たちは口をそろえて「知りません」と答えた。ところが聖者は「私が何を話すのか知らないのであれば、私が話をしたところで私の言うことは理解できないであろう」と言って、また帰ってしまった。

 

困った長老は、今度は村人たちの半分に「知っています」と答えさせ、半分には「知りません」と答えるように指示し、またもや聖者を村に招いた。三度の同じ質問をした聖者に対し、村人の半分は「知っています」、もう半分は「知りません」と答えた。すると聖者は「それなら知っている者が知らない者に教えれば良い。私が話す必要はない」と言ってまたまた帰ってしまった。

 

さて、もう他に策もない。長老は、それならば聖者の問いに村人たちが何も答えなかったらどうなるだろうと考えた。こうして四度呼ばれた聖者は、今度は村人たちの沈黙に満足して、やっと話をし始めたということだ。

「どうだ。この話、わかるか?」

 

「・・・わかるような、わからないような」

 

インド人の彼は、手元のコップを指差しながら、たとえ話に出てくる村人たちの答えについて解説を始めました。

 

一番目の「知っています」という答えは、水がいっぱいに入ったコップのようなもの。頭の中が知識や経験で埋め尽くされて、神の知恵が入ってくる余裕のない状態。

 

二番目の「知りません」という答えは、伏せられたコップのようなもので、やはり神の知恵は入ってこない。

 

三番目の「知っています」と「知りません」半々の答えは上を向いたり下を向いたりして絶えずコップが動かされている状態。これでは神の知恵もこぼれ落ちてしまう。

 

四番目の完全な沈黙こそが、上を向けて静かに置かれたコップであり、このような心にのみ、神の知恵は注がれるのだ。

 

日常生活とは、小さな選択の連続だ。沢山ある道の中から正しい一本を選び出すのに似ている。

 

ある者は考えて一本を選び、またある者は瞑想して選び、ある者は何となく理由もなしに選ぶかもしれない。どんな風に選択するかはその人のスタイル。何であってもかまわない。

 

しかし、大切なのは選んだその時にどのようなフィーリングで選んだのかをよく覚えておくこと。そしていつかその判断が正しいものだったかわかる時がきたら、そこで最初の判断の時にどのようなフィーリングで選んだのかを思い出し、結果との関係を照らし合わせ、正しい判断をした時のフィーリングを心に刻み込んでいくのだ。

 

全ての命は無限の世界とつながっていて、そこにこそ全ての答えはあるのだ。その無限の世界にアクセスする方法、それが空っぽのコップになるということだ。

 
そうすれば自ずと神の知恵は降りてきて、自分にとって正しい選択を知るためのフィーリングが呼び覚まされる。これは自分の内なる声を聴くと表現しても良いかもしれない。

 

毎日の小さな選択を、いい加減にすることなく丁寧に行いながら、ひとつひとつ積み上げていくこと。

 

こうした訓練を続けていくことで、少しずつ正しい判断ができる時のフィーリングというものがつかめてくる。これは思考した結果得られるものではなく、もっと感覚的なものだ。

 

そうして得られたこの技術は、全ての人間がこの地上において自分の仕事を成し遂げて行く上で大変貴重な財産となり、道具となる。機会あるごとにこれを用い、感覚を磨いておくことが重要なのである。

 

 

「これが、すなわち正しい識別心を手に入れる方法なのだ。どうだ、わかったか!」

 

「は、は、はいぃ・・・」

 

私は早速、店の人に心を空っぽにしてカレーの代金5ルピーを渡しました。

 

財布の中身も空っぽになったのが少し気になるインドの午後でした。

 

 

 

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